幸日記

幸の特殊清掃サービス

孤独死・孤立死とはどういうものなのか

孤独死(こどくし)とは主に一人暮らしの人が誰にも看取られることなく、当人の住居内などで生活中の突発的な疾病などによって死亡することを指し、特に重篤化しても助けを呼べずに亡くなっている状況を表します
なお関係する語としては後述する孤立死(こりつし)が公的にも使われるが、ほかにも単に独居者が住居内で亡くなっている状況を指す独居死(どっきょし)のような語も使われることがあります

孤独死や孤立死は、最近の話しではなく、昔は明治時代から問題視されてきたことで、言葉として明確化され、その件数が多くなってきたのは1980年代からと言われています

孤独死・孤立死の原因

  1. 突然死
    独居者の突然死は孤独死には含まれないとはされますが、突然死する直前の心肺停止段階の場合は適切な救急救命医療によって救命できる可能性もある以上、場合によってはこれに含まれるケースもあると考えられます
  2. 自殺
    孤独に耐えかねて自殺する人もいます
    これは「孤独が原因となった死」であるとはいえ、一般にいうところの孤独死の範疇には含まれません
    しかし発作的に自殺を図ったものの途中で思いなおし、自殺を中断したにもかかわらず周囲に助けを求められなかったために結果的に死亡してしまった場合は孤独死の範疇に含まれるかもしれません
    ただこのようなケースでは自殺か自殺中断による孤独死かの判別がつきにくいため、正確な数字は不明です

孤独死・孤立死が起きやすいと言われる環境

  1. 高齢者( 特に男性)
  2. 独身者
  3. 親族がいないか、いても近くに住んでいない
  4. 定年退職または失業により職業を持たない
  5. 慢性疾患を持つ
  6. アパートなどの賃貸住宅(隣家に無関心)
これらは子供夫婦の家庭も核家族向けの賃貸住宅で身を寄せると、子供や孫の生活に迷惑が掛かるとして遠慮して独居を選ぶ人も増えており、上に挙げたような状況に陥る人も少なくないことから潜在的な孤独死予備群は年々増加の一途をたどっていると考えられています

なお2000年代後半に入っては、孤独死が社会問題として広く認識されるようになったことを背景に、70歳を越える後期高齢者への周囲の関心度が高くなる傾向があり、孤独死から長期間気付かれないなどの問題が抑制されているが、それと相反するように60代、特に65歳以下だと気付かれにくい傾向も見出せる

こういった65歳以下の孤独死が気づかれにくい原因として、それらの高齢者がある程度は活発に行動することもあり、周囲が不在(突然に姿を見せなくなるなど)に気付いても、何らかの事情で住居を離れているのではと考えるなどして、結果死去に気付かないといった傾向も強まっていると見ています

性別に関しては、阪神・淡路大震災以降に被災者内に見られた孤独死事例やまたは随所で行われている
その他の集計において男性は女性の2倍以上の高率で孤独死しやすい傾向が見られるそうです
これは女性は日常的な近所付き合いなどがある率が高いことが関係していると考えられ、男性は職場でこそ人間関係を持っていたが地域コミュニティに馴染むのが下手で周囲に異常が発見されにくく手遅れとなりやすいとされます

孤独死・孤立死を発見しときの対処(生死不明編)

孤独死・孤立死らしき状態の方を発見したが、生死がはっきりしない場合

まず落ち着いて、最初に119番へ電話をしてください

到着した救急隊員が生死判断をし、息があれば、病院へ搬送、死亡が確認され、事件性があると疑いがあるときは、救急隊員から警察へ連絡がいき、警察の到着を現状維持の状態で待つことになります

幸に連絡はその後

特殊清掃が必要な場合やそんなに汚れてはいないけど、消毒や除菌殺菌をしてほしい場合は、幸にお問い合わせ下さい
幸に連絡をするのは119番の後で十分です
警察の現場検証とご遺体の運び出しが終わらないと我々業者も部屋に立ち入ることができません

死亡が明らかな場合

異臭がしたり、ウジやハエなどの虫が発生している等、死亡が明らかな場合は、①警察 ②ご家族の順に連絡がいいでしょう

孤独死は、たとえ明らかに病死や自然死であったとしても、警察の初期段階では「異常死」として扱われるので、必ず警察へ届け出なければなりません
通報を受けた孤独死現場で警察が行うのは、強盗や殺人などの事件性があるかないかの調査をします
現場状況の聞き取りの関係で、ご家族や管理会社・賃貸住宅の大家さんも立ち会いが必要なケースが多いのが現状です
警察による現場検証中は、ご家族様といえど、警察からの指示がない限り、原則として室内に立ち入ることはできません
遺体の検案などを経て事件性がないと判断されて、初めて第三者の入室が可能になります
ご家族様等と連絡が取れる場合は、この間に、今後のことについて打ち合わせが必要になります

今後のこととは、
1、室内に残された荷物の整理や搬出はどうするのか?
2、原状回復(部屋の消臭や、害虫駆除など)と、その費用負担についてどうするか?


通常、ご遺体はいったん警察の車で搬出され、遺体安置所で保管となりますが、、最終的にはご遺族が引き取りとなります

身寄りがない方や、保証人・親族と連絡が取れない場合は、管理会社や大家さんが対応せざるを得ず、実際に幸の担当した現場でも大家さんが対応したケースもあります

事件性がない場合は通常即日~2日で遺体の検案・搬出が終わり、入室可能となります その後の、真っ先に行うべき緊急対策(腐敗臭とハエの拡散防止)については、幸にお任せ下さい

現場は触らない、立ち入らないが原則

孤独死を発見されたご遺族様や賃貸住宅オーナー様としては、早く片付けたいという思いが強くなられると思いますが、警察の現場検証が終わるまでは原則として立ち入ることは控えて下さい
我々特殊清掃士も、警察の現場検証が終わり、入室許可がないと現場で待機する状態となり、入室することができません

なぜ、清掃を任せた方がいいのか

これまで幸が依頼を受けてきた例で言いますと、特殊清掃が必要で依頼された主な事情は事故、自殺で発見が遅れ、腐敗してしまったことが原因となることが全てでした

年齢は20代~90代と幅広く、孤独死、孤立死は高齢者だけと思われていましたが、現代では年齢関係なく誰にでも起こりうることです

発見が遅れ、特に夏場には腐敗が早く進み、寝具、床に体液や汚物が染み込んでしまい、これまでの依頼では2階の床下から1階の天井まで染みこみ、1階の床まで染み込んでしまったいうケースもありました

賃貸住宅などの場合は、貸し主、オーナーからは原状回復を求められることが必須で、見た目を綺麗にするだけではなく、特に臭いに関しては敏感に回復を求められます

現場全体に漂う腐敗臭や汚物臭は、消臭剤や家庭用の空気清浄機ではとても太刀打ちできるものではありません

また、体液、汚物には飛沫、空気を介してウィルスによる感染症を発症してしまうことがあるため、我々プロも現場毎で作業着は毎回洗濯に強力な殺菌剤を混ぜて使用しています

ご遺族様が安易に現場に入って作業をされることは健康面を考えるとお勧めできませんので、お控え頂きますようお願い致します
においは居住室内だけではなく、近隣住民のことも考えると、【手早く適切な処理】が必要となります
ご遺族様の精神面、身体面の疲労を考えると、特殊清掃に特化した業者に依頼されることが最善かと思います

また、居住室内が片付いていない、ゴミ屋敷のようになってしまっている、虫がたくさんわいてしまっているなども、片付け、処理に対してのノウハウを持った専門業者に依頼をするのがベストな方法です

特殊清掃士が行う作業内容

特殊清掃士が行う業務は大きく分けて次の3つあります

①汚れの除去・撤去処理

床や壁に付着した血液や体液、汚物などを汚れに合った薬剤や洗剤で除去し、洗浄します
汚れた布団や畳、カーペットなどがあれば、剥離作業を行い、搬出用の袋に詰めて臭いが漏れないようにしてから搬出を行います
床下にまで汚れが染みており、除去に限度がある場合には、床材の張り替えなどの提案もしております

②殺虫(害虫の駆除)

遺体から発生したウジやハエの駆除を行います
ハエは繁殖力が非常に強く、人が気がつかないような場所に産卵していることもあるため、家具等を撤去し、近隣住宅へ被害が広がらないように配慮しながら徹底的な駆除を行います

③除菌・殺菌・消臭処理

遺体から発生した腐敗臭の処理を行います
高濃度の二酸化塩素の噴霧、オゾン消臭機、専用洗浄剤を駆使して可能な限り迅速に、消臭や処理を行います
また、この腐敗臭には臭いだけでなく細菌も含まれるため別の専用除菌殺菌剤を使用して、除菌・殺菌も行います
殺虫処理は毎回必要なのか
遺体が腐敗した現場(特に5月~10月)は、想像を絶するほどのハエが発生していることが多くあります
ハエは、においに誘因され、どこからどもなく侵入し、1度に約100~150個の卵を産み付けると言われています
ウジから成虫になるまでには10日~14日という強い繁殖率をもっており、ご遺体から出る体液や汚物などのタンパク質をエサにどんどん世代交代を繰り返し、あっという間に室内を成虫で真っ黒にしてしまうため、ご遺族を悩ます大きな要因となっています
目に見えて、害虫がいない場合でも最低限の殺虫処理を致します
除菌・殺菌処理は必要?
ハエは媒介虫です
ハエ自体は、見た目が気持ち悪い、数が多いと気持ち悪い・・・だけですみますが、ハエだけではなく、媒介虫の厄介な点はハエそのもの、ウジそのものではなく、冒頭で書いた【媒介虫】であることです
ハエは、上で書きました、タンパク質をエサにするため、その体内外に多くの細菌を含んでいたり、付着した状態で飛び回ります
媒介内容として有名なのは、大腸菌、黄色ブドウ球菌などさまざまな細菌やウィルスを人に媒介する可能性があります
空気中に飛散しているウィルスや細菌は目視できませんが、放ったままにしておいては空気を介して近隣周辺へ広めてしまう可能性があります
原因菌を除菌・殺菌・不活化し、再発防止作業は、孤独死など特殊清掃の現場にはとても重要な作業となります
特殊清掃士は漂白剤にも使用される次亜塩素酸ナトリウムやエチルアルコールなどの成分を用いて、除菌を行いますが、幸ではこれにプラスして、除菌、殺菌専門機関と提携し、独自の消臭・除菌・殺菌剤を使用しております

2年ほど前ですが、ブラジルの国際研究チームがハエが媒介する病原菌を調べたところ、人体に影響のある病原菌は33種類、胃がんや消化器系の潰瘍、リンパ腫などを引き起こす「ヘリコバクター・ピロリ」、俗にいうピロリ菌だったそうです
消臭作業は必要?
これまで関わってきた特殊清掃の全てが閉めきった室内で遺体の発見が遅れたケースです

このような場合、遺体から発生する腐敗臭は、想像を絶するほどの臭いの強さがあり、そのにおいは、壁はもちろん、天井、家具や床、衣類、紙類など室内のすべてのものに染み渡ってしまっています
そのため、一般的に市販されている消臭スプレーや空気清浄器では到底太刀打ちできるものではありません
また、腐敗臭は、さまざまな成分が混ざった低濃度であり、多くの善悪成分の臭気であるため、「においの特定できないけれども臭い」というように、人間が感じることがある臭気と言われています

処理が不完全なままでは、その後の近隣住民の生活にも影響を及ぼすため、徹底的な脱臭・消臭処理が必要です
そのため、特殊清掃士は自社オリジナルの洗浄剤や自社流の清掃技術で消臭処理を行っています
高濃度のオゾン脱臭器を使用し、においをナノ分子レベルから分解することでより高い消臭効果を生み出すことができるとされているオゾン消臭機を用いて作業を行う方法が多くの特殊清掃士が基本として使用している方法だと思います
過度なうたい文句には気をつけましょう
私は声を大にして言いたい

オゾン脱臭、薬剤、洗剤だけでは完全に臭いは取れません!!

これは事実なんです 無料ですが、電話相談もたまにあり、

【冬に特殊清掃をしてもらったが、夏になって腐敗臭がするようになったんですが、これはしょうがないんでしょうか?】

このような状態は完全に消臭技術・知識不足です
もしかすると、除菌・殺菌も不完全かもしれません

完全な消臭、除菌、殺菌はいくつもの工程を踏まなければなりませんし、リフォーム業者による天井、壁紙、壁ボード、床の貼り替えも必要になってきます
また、床をめくって初めて見られる床下の柱などへの染みこみがある場合で、その柱を除去することができない場合の処置もしなければならないため、リフォーム業者との協力施工も必要になります
最後は【できる限り無臭に近いにおい】で終えることです
【できる限り無臭に近いにおい】としたのは、あくまでも居住部屋を清掃しますので、生活臭は他の部屋などからも入り、残るケースもあります

特殊清掃における消臭はあくまでも【腐敗臭の消臭】となりますが、幸では【腐敗臭、生活臭全てを含めての消臭】を心がけております(現場に全く物がない状態で)

作業の最終工程に、ラベンダーや石けんなどのいいにおいのする消臭スプレーでごまかす業者もいますので、どのような作業工程になるのかもあらかじめ確認をしてください

特殊清掃の料金相場について

特殊清掃の価格は、地域や作業内容により様々です。
部屋の広さや物の多さでも金額が違ったり、清掃、除去費用、害虫駆除費用、消臭・除菌殺菌費用などを個別で費用算定している業者もあれば、パックで費用算定している業者もあります

それぞれ算定している業者は1作業につき約35,000円~の料金設定であったり、パッケージ料金では90,000円程度からを確認しています

それに付随して、オゾン脱臭1回○○円という設定をしている業者もあります
他には、1室○円、1Rアパート○円という価格設定等もあり、問い合わせた際に、どのプランが一番最適化を確認して下さい

極端に安い場合は、オゾン脱臭が別料金であったり、する場合がありますので、そちらも確認が必要となります
しかし、特殊清掃という作業はその作業の特性上、状況によって使用する機材や洗剤、道具などが大きく変わる場合もあり、一概に上記の金額でおさまるというものではありません

金額の相違が怒らないようにするためにも、お気軽にお見積もり、ご相談のお問い合わせは無料の幸までお問い合わせ下さい 幸では、状況が作業途中で変わらない限り 見積もりよりも支払金額が上回ることはありません

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